WORKS
「名古屋駅西口広場」公募型プロポーザル
愛知県、日本
駅前広場
2990m2
小室下司設計事務所と共同で参加した名古屋駅のリニア新幹線開通に合わせて整備される西口広場の設計のプロポーザル。
名古屋駅周辺は、リニア開通を機に、大規模な再開発が計画されており、駅の東西で駅前広場が整備される計画である。西口も多層化された広場が計画されているが、複雑な整備工程を経るため、リニア開業とはスケジュールが合わない。そこで、リニア開業に合わせた、仮の駅前広場を西口に整備するという計画である。
要綱には、名古屋らしさと、町への明確な動線の構築が求められており、撤去が前提である計画であることへの配慮も求められていた。
超高層化された東口とは異なり、名古屋駅西口は元ドヤ街の名残を残し、簡易宿泊所やアジア食材店、アニメショップ、風俗などが並ぶディープな名古屋をつくりだしている。名古屋城や秀吉など、多くの人が思いつくメジャーな名古屋ではなく、別の名古屋らしさが西口には必要だと考えた。
そこで大須商店街に代表される、名古屋大衆文化の象徴とも言える、アーケードを駅前につくり、町と駅をつなぐことにした。後の撤去を容易にするシンプルな鉄の架構は、薄赤色に塗られ、Christo and Jeanne-Claudeのインスタレーションのように町の中へ単色の異物を落とし込むことで、計画の仮設性を表現することにした。